| 新・釣具の知識 6 |
| 割りビシとガン玉 |
| まとめ 編集部/武富純一 |
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ウキの浮力調整、シカケの安定や流し方に欠かせないのが小さなオモリ、割りビシとガン玉。どちらも同じような目的でよく使われるが、そもそも、この二つの違いは何なのだろうか? 多様なオモリのメーカーとして知られる第一精工(株)の木田会長にお話をうかがった。 割りビシの自動生産からスタート 第一精工(株)がオモリを手がけたのは今から28年くらい前。最初は割りビシの製造だったという。当時の割ビシはすべて手動生産。それを包装まで完全自動化させたのが当社だった。ところが自動化によりあまりにたくさんできすぎて生産過剰となってしまった。それではとサイズの違う割りビシを小分けしてまとめ「割りビシセット」としてして売り出したら、大当たり。これがそもそも当社がこの世界に参入するきっかけだったという。 当時のサイズは特大、大大、大、中、小の5種類。今ではこれらに小小、極小を加えて7種類そろっている。この2種類の誕生はもともと金型作りの失敗から生まれたというからおもしろい。ある時、作った金型が規定より少し小さく上がってきた。だが、せっかくお金をかけて作った金型だからということで、これを極小というサイズにして製造した。さらに、小の次が極小というのはあまりに大きさが飛んでしまうので、その中間として少々というサイズを作ったのだという。 ガン玉は2Bから8号まで 一方、ガン玉はといえば、当時は2Bから8号までの10種類しか出回っていなかったが、大物釣りの普及に対応して第一精工はこれに3B、4B、5B、6Bを加え、全部で14種のサイズをそろえた。 さて、ガン玉の単位のBというのはもともと散弾銃の弾の単位。薬きょうの中に詰まっている散弾が一定距離を飛んだ時の密度の基準ということで、どうも重量の単位ではないらしい。 また、割りビシ、ガン玉というと一般名詞のようになっているが、そもそもの命名は木田会長ということだ。割りビシはもともとカミツブシとかカミしずとか呼ばれていたが、ナマリを噛むというイメージは悪いし、カミしずも言いにくいということで割りビシとつけた。ガン玉も一般には散弾(サンダン)と呼ばれていたという。 移動させやすいガン玉、固定派の割りビシ ガン玉、割りビシともに同じような比率で販売されているそうだが、大きな違いはその形。ご存じのように割りビシは楕円形、ガン玉は球形をしている。 割りビシは楕円形なので、糸を挟む面積がガン玉より広い。それに糸を挟めばがっちりと固定される構造になっているので、一度付けるとズレない。 一方、ガン玉は付けたあとでも移動は少し力を入れればカンタンにできるし、取り外しも比較的ラク。 つまり、一度つけると移動しにくいようにできているのが割りビシで、動かしやすいのがガン玉ということになる。頻繁に移動させることが多い磯釣りにガン玉が多く使われているのはこうした理由だろう。また割りビシは一度付ければずっとそのままという川釣り派や小物釣りに向いているというわけだ。 割りビシとガン玉、重さの換算は? さて、両者のサイズごとの重さの比較だが、いわば英語と日本語の違いのようなものでどちらも全く違うところで別々に進化してきたわけだから、厳密な規格も重さの共通性もない。ただ、二種類のオモリの混在で混乱しているビギナーもいるだろうし、便宜上、比較表のようなものがあればいいだろうということで、第一精工が独自に作ったのが、下にある重量表。これを見るとガン玉3Bが割りビシの大と同じ1gで、極小がガン玉4号と同じ0.2gであることがわかる。だいたいの目安として覚えていれば何かの時に役に立つだろう。 ●割りビシ
●ガン玉
ちなみにオモリの単位「号」は、1号=1匁(もんめ)=3.75g 20号オモリ=75g 調整された最適な堅さ こうしたオモリの原料は鉛、 スズ、アンチモニーの合金。当然、鉛が一番多く含まれ、アンチモニーが入るほど硬いものになるという。第一精工では標準にしている硬さは中軟硬という堅からず柔らかからず、ほどよい硬さのもの。ガン玉は割りビシより少し柔らかめにしてあるそうだ。よくオモリを付ける際の糸のキズを気にする人がいるが、これも程度の問題で普通に挟んでいれば硬度の低いオモリのほうがへこむので、糸の強度が弱くなる心配はまずないそうだ。 また比重の重さ、加工のしやすさ、扱い易さで今のところ、この素材より他に適したものは考えられないということだ。 切り込みは直径の7割 以上、ガン玉、割りビシ、ともにちっちゃいけどとても細かな設計思想がそこに込められているのだ。どこまで切り込みを入れるのかという長さは直径の7割と設定されている。 ロッドやラインと同じように、オモリも目的に合った使い分けが大原則。割りビシ、ガン玉、それぞれの特徴を理解し、あなたの釣りに役立てよう。 |