月刊つりのとも


不漁と悪知恵 98/10月号



 梅雨に入ってからは、おかしな天候ばかり。カンカン照りで暑くなったかと思うと、涼しい日が続き一向に梅雨が明けません。やっと梅雨明けが宣言されたと思ったら、秋がきたような感じです。波止のそこら中には赤トンボが一杯飛んでいます。そやけど、夏ですねん!そやから魚がおりまへん!
 いや、魚がようけおるのは見えてまんねん。でもエサを食いまへん、釣れまへん。
 南風が吹いても潮が茶色に濁りませんので、風がおかしい?潮もおかしい?どないしたらええのか政府の景気対策みたいなもんで、一向に判りまへん。

 この盆は 魚も釣れず 金もなく 潮も景気も 暗闇の中

 こうなったら、初心にもどって中波止からやり直し。ニヒロで、しっかりエビを撒きながらウキを流すと、10〜15cm位のハネ新が、沢山遊んでくれます。
 幼稚園、これはもうええねん。もう少し上の小学校へ行こかと手前一文字、白灯、内外へ。ここでは少し納得。35〜50cmが2〜3匹相手をしてくれました。
 調子にのって中学・高校を飛びこして沖波止へ。しかし、ここは冷たくアタリもなく、頭を冷やして、出直してこいと門前払い。
 懲りもせんと「そしたらスリットや!」と沖の南一番スリットヘ。ウヨウヨ泳いどるのが見えまんねん!チヌにイカに、シマイサギ、一杯おりま!でも肝心のハネは雲隠れ。
 中学校からやり直せとばかりに手前一文字赤灯へやっとの思いで帰りつきました。
そこは長年の慣れからか、初回は35〜65cmを5匹、次は35〜50cmを3匹。ホラおるやん!やっぱりここやといっても、そうそう全員がアタル訳でもなく、坊主街道まっしぐらが二、三人おりまして、ブツブツと言うとります。
 曰く、「折角ええ竿買うて、試したいのに一向にアタらん?どうしたらええの、どこへ行ったらええの?」
 神戸の六防へ初めて出かけて、ええ目をした連中も、この季節になって、ピタッとアタリが止ってしまいました。大阪湾のみならず水軒一文字にいった方々までも丸坊主!
 毎年こんなことをいう月があるんですが、世の中の景気の悪さも手伝って、余計に何か変な感じ!そんな中、お盆の最後は赤灯で有終の美を飾ろうと、出かけたにもかかわらずハネ新一匹で惨敗!
 でも、白灯へ出かけた会友が、電話で変な魚を釣ったといってきました。「アジみたいで、丸くて身体が黄色っぼいんです」「ん?」「シオか、メッキか判らんが、早よ帰っておいで!」といって電話を知ったのですが、ここで先輩達は相談しました。
「おかしな魚やといってとり上げて刺身にして食べてしまおう!と。
 そんなこととは露知らず、帰ってきた若い会友は「ハイコレです」と魚を見せてくれました。「あっメッキやな!これ小さくて料理しにくいから置いとき、どないして食べるか教えたるさかい!」…てなことで、マンマとメッキをさばいて刺身にしてみんなで食べてしまいましたが(もちろん本人にも食べさせましたよ)これもみんな不漁と、不景気のせいにするのは、あきまへんか?

 悪知恵も たまには皆んな 笑顔です 魚があって 話題があって

 絶不調 竿を買う時 忘れます 竿を振る時 すぐ思い出す

P.S
今年は私がハネ研ダービーをトップでリードしています。優勝目指して頑張りますので乞う御期待!
(東大阪市在住)