月刊つりのとも


邪 心 99/2月号



 20年も経って、初めて優勝してしもて、記念の竿をもらう立場になって、邪心が生まれました。今までは、いいなという竿を自分で買って、調子を調べてから、これなら彼にいいと会費で新調しプレゼントしていたのですが、これが自分でもらうはめになると出来ません。
 ああでもない、こうでもない。どうせもらうんだから、使わんような竿でもええから?たまには変った竿をとか、どうなったんかという程、心が乱れます。
 そこへ神戸六防への釣行の話。K君からは
「2号の竿がお薦めでっせ!」
「それでも危ない位ごっつい奴がおります。ぜひ、一回一緒に行っとくなはれ」と矢のような催促。ハリス2号、3号をぶち切られたといわれれぱ、ほんまかいな?という反面、よしやったろと思うのが男だす。
 でも、よう考えてみると、どう考えてもスズキやおまへん!、カンダイとちゃうやろか?
 しかし、現場を知らんのに、ケチをつける訳にはいきまへんので、二つ返事で「このさい一寸行きまひょか!」と、神戸六防への遠征釣行が決まりました。
瓢箪の駒から六防 走りでて たまには他所も 気持ええやん
 22日、加島渡船に集ったメンバーは総勢9名。ええんかいなと思いながら、期待で一杯でした。六防は思ったよりも小さくて、場所がなくて先行していたメンバーには迷惑をかけてしまいました。Y君ごめんね。
 でもエビを撒き始めますと、どこも同じですぐに贋れてきます。
 あそこからここへ潮が流れるからあそこへ撤さ餌して、ここへくると当るやろうとイメージするのはどこも同じです。海はいいですねー。
 セイゴからハネクラスときましたが、お目当ての90cm代が見当りません。2号をぶち切る奴は…?。どうやら敵は恐れをなして2軍を投入してきたようです。
 後はチヌ、チヌのオンパレードで、今日はこの辺で許したると、意気揚々と引き揚げてきました。

 あの時と違うこの時 同じ場所 見初めたあいつ 放浪者!

 しかし、岸和田と違う所へ行ったのに我がどこのメンバーの方が多いのもおかしな気分。地元の釣人の皆様には御迷惑をおかけしてすみませんでした。
 この遠征が決ったために、私の心は大物の竿に大きくかたむき、とうとう、普段あまり使わない1.5号のインターライン(ズームは使っています)5.3mを買うことになってしまいました。
 他人から竿をもらうのは二回目で、一度目は、ハネ釣りをするきっかけになったカーボンの並継ぎのヘラ羊でした。だから非常にうれしいー。
 年度総会の当日、皆んなから披露せえといわれて見せますと、返ってきた言葉がえげつなおます。
 若手は、よう判っていまして、
「会長!どうせ使わへんのやから譲りなはれ」
ちょっと、ちょっと待ちいな!今もうたとこやでー。
「何!」と目をむいていますと
「セリしまひょ」
「そうや!そうや!」と歓声が上ります。
こうなったら行きがかり上、「譲ったろやないか」というと、かかった声が「3
万円」「3万100円」「3万200円」「もうええ、やめや、やめよ。何んちゅうことをいうんや、6万円も出して買うてもろたのに(定価は七万五千円)どういうつもりや?」
 若手は当り前やという顔をしとりますので、年代の差を感じてしまいました。
 冗談でも譲るという話になった私が悪いのですが、価値観の違いは何とも出来まへん。

 うれしさを 金に替えんと 出来心 世間の水は 冷たく候

 さて、今年は遠征を機会があったら組み込んでいくいう話になっとりますので、ええとこあったら声をかけとくなはれ。
 ハネ研総会も無事終了し、役員一同留任ということで、ハネ釣り大会も四月四日に行うことに決りました。きとくなはれや。
今年も一同頑張りますので、どうか仲良う、よろしゅう、お願い申し上げます。

今年こそ 素敵な出逢い 多くして あちらこちらで 楽しい釣りを   心酔

(東大阪市在住)