|
波止の養殖隊
ハネ研エレジー その6 療養所にて
皆様には大変御心配をおかけしましてまことに申し訳ございません。3ヶ月の療養のおかげで、ほとんど回復しまして元の浮力を取り戻しました。 一時は瀕死の重症でしたが、御主人の懸命な手術によって(ボディのクリヤーから塗装まで全部はがして、元の羽根生地そのままにしてくれました)、一命を取りとめ、後は長期療養に努めて体力の回復を待ちました。 1ヵ月経って最初の検診には、本当にドキドキしました。もう1ヶ月も、日光浴と風浴をしているから大丈夫と思っていたのですが、何と、0.8浮力の私が0.5のまま、一向に回復していなかったのです。まるで黒炭だと御主人も諦めて、焼却処分と頭にちらついたらしいのですが、皆様のおかげで殿堂入りになったことで、長期療養が可能になりました。 今度はじっくりと風通しの良い病室にこもり、ただひたすら眠りました。基礎体力が戻りますように、そしてまた第一線で活躍できるように、という思いも全て忘れて、ただ御主人に捨てられなければいい、その一つだけを思ってひたすら眠りました。 さて3ヶ月目の検診がやってきます。今度駄目だったら、気の短い御主人の事…。それを思うと憂うつで憂うつで、足があったら逃げ出したいところです。 御主人は今回、もうまるで期待していません。僕には判るのです。何故って?この2ヶ月の間に、僕の弟分が誕生していたのです!僕のことは気にもしていない様子です。 それは、新しくて、ピカピカの塗装をしてもらって、格好いいトップをつけてもらって、粋な弟です。でも、実践となれば、どんな反応をするかどうかは判りませんよねー! そんな冷めた気持ちで、いよいよ検診です。いつもの0.8のオモリをつけてもらって、目をつぶってプールに飛び込みました。 「オイ、やったぞ!」ご主人様よりのお褒めの言葉!!元の吃水に戻っていたのです。 長かった!長かった!涙が出るほど嬉しくて、しずくをたらしてしまいました。ご主人様も嬉しくて、二階の病室から台所の奥様を呼びつけて、見てくれ、元に戻った!と大喜び。 さあ現場復帰と思ったのですが、この際、徹底的に治しておこうと、年内は療養する事になりましたが、元通り元気になっていますので、まずはご報告まで! 帰ってきた心スペシャル1号より
外に出た 傷の治りは 早けれど 秘めたる傷は 刻を費やし 青い空 明るい太陽 背にうけて 波間に浮かぶ 姿夢見る お日様も そよ吹く風も 身につけて 帰ってきたぞ 波の間に間に 心酔(東大阪市在住)
|