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村田 満「竿運快釣」-24- |
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1998.5.21「ヤブ川」 |
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今の世の中、少しでも止まることが許されません。止まれば倒産になります。 ぼくも色々なコトがあり過ぎて友釣りの方は止まりそうです。止まれば、友釣りをやめなければなりません。正直、必死です。 5月21日、今年はじめての友釣りをヤブ川(根尾川下流)の大野橋のかみでやりました。 前日は、あることで徹夜でした。あること、というのは友釣りの本作りです。原稿を200字詰めで400枚3日間で仕上げたのです。 フラフラになって、大野橋かみ右岸の友釣り専用区に降ります。 午前9時でした。天気は晴れで、水温15℃あります。水位はやや高めで、石のコケ付きもよい方です。 まずは、瀬肩からと、早瀬の肩に養殖オトリ16cmを沈まします。 回りでは、10cmぐらいのアユがピシャピシャ水面にハネています。 これは、入れ掛りか。養殖オトリを泳がしてかみへ。登らしても掛らないので、引き下げて岸から沖へ横走りさせます。 それでもダメなので、今度は早瀬の波の中へ入れてみます。サオは9・5mの赤い鳥です。F中硬硬256g、ものすごくオトリ操作のしやすいサオです。 半年ぶりにオトリを運転したのに、ピシャリと狙う方に横づけができます。泳がせも、引きも、止めも自由自在です。ですが応答なしです。 ぼくは、瀬肩から上流も下流も、あちらこちら、オトリを移し替えても反応がないので、大きく移動しました。中州を突き切って、左岸の流れに出ます。ここは、道の下になっていて、車が10台、釣人が15人立っていました。 当然、よいポイント、釣れる所には、入れません。空いた所に、サオを入れて回ります。空いた所は、よいポイントではないのです。 ここでもピリッともしません。 午前10時、快晴無風で、引き舟の水温計は17℃まで上がります。ベリピタスリムを履いているぼくは、汗が出てきました。 友釣りの条件としては、申し分がありません。釣れないハズがないと、首をかしげながら、中州を一周して、また元の瀬肩へ帰ってきます。 この時、ぼくのやっていた瀬肩には、同行した地元の池田満さんが立っていて、指を1本立てていました。「一ピキ釣れた」と知らせているのです。悪いことには、そのかみの平瀬に3人釣人がいてそれぞれに釣れていたのです。 ぼくは、ここで、粘っていれば 釣れていたのに。徹夜で粘りが薄れていたのです。 あせります。他人にアユが釣れて、自分には釣れないのです。この時、自分の行動を変えねばならないのでした。 ぼくのこの時の狙い目は、瀬の玉石、ないしはトロのカケ上りに並ぶ小石だったのです。中石、小石が釣れると思いました。一時間、ムダにして、ぼくは自分の行動を失敗と気付かなかったのです。オトリ操作が慣れていないから釣れないと判断したのです。 さらに、それから2時間、同じ失敗をくりかえしたのです。 正午、弁当でサオを置きます。 ゼロでした。 めしの味がしません。 砂をかんでいるようでした。 昼からは、誰もいないセキ下の早瀬をやることにしました。誰も立っていない、ということは釣れていない、ということですが。しかし、自分の頭を切り替えるためにあえて、やってみたのです。 今度は、右岸のセキ下禁漁区の旗下(オトリを出すなり、ガツンです。グーと暴れるヤツを、タメながらついてさがります。10m、20m、さがってもさがっても、岸へ寄りません。早瀬の中へグングン引き込みます。コレは、アユではない、と気が付きました。引き舟をベルトのカギからはずします。 5分間、10分間、下の淵までさがって、タモにスクイ込みます。 30cm近いアマゴでした。 オトリは、ノビて使いものになりません。 ぼくは、またまた、元へ帰らざるをえません。オトリは一ピキしか持ってこなかったのです。 笑います。 午後2時頃でした。 「8ヒキ釣った」という人に出会います。引き舟のアユを見せてもらって、話しを聞かしてもらいました。どうやら、釣れるのは、トロ場の大石ゴロゴロある所のようです。アユは16cmぐらいまでの小型でした。 ぼくは、大石、大石、と自分に言い聞かして、中州の左岸側へ行きました。腰まで浸って、大石が左岸の岸に並ぶトロ場に立ちました。川の中から岸の誰もやらない所を狙いに行ったのです。 見せてもらったアユが小さかったので、ハリをV3、7・5号の4本イカリからV3、6・5号にしました。 小さな4本イカリにしたのです。 ハリスはマジックの0・6号で約6cm、オトリのオッポから2cmほど出しました。 底掛りは何度もありました。それでもサオをあおると、すぐにハズれます。泳がせでなく、引き釣りで、同じ所をナナメに引きます。 そのうち、コツンです。 軽いアタリで、アユが掛りました。サオを立てると、すぐにオトリと掛りアユが水面に出ます。 こうしてタモに受けた待望の一尾目は14cmの放流モノでした。 朝から7時間よくやりました。 オトリを釣った14cmにして、同じ所へ送り出しますと、また、すぐ14cmが掛ります。 ぼくは、この2尾で、すべてが分かりました。 魚体はやせています。 色は黄色いのですが、本格的なナワバリを持ったアユではありません。口やエラにハリが掛ります。 放流モノの本隊は、まだ、深い淵にかたまっていて、浅いトロ場や平瀬や早瀬やチャラ瀬に出てきていないのです。 ぼくは、このあと午後7時までやって、2尾の追加です。合計4尾(12〜14cm)でした。 このヤブ川で、昨年の同じ日、5月21日は14尾釣っているのです。 今年は天然ソ上も多いということです。おそらく、それが釣れ出すのは7月に入ってからでしょう。 ぼくの見たところ、今年は昨年以上に、釣れない所は釣れないし釣れる所は釣れるのではないでしょうか。大差があります。 行く所に気を付けましょう。 |
