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村田 満「竿運快釣」-13- |
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平成9年を釣る線引き釣法 |
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平成9年の友釣りは過去に体験したことのない友釣りになりました。 これまでナワバリアユと群アユを対象にして、ナワバリアユの拾い釣り、群アユの粘り釣りと二つに分けた友釣りをしてきました。 (1)ナワバリアユは、タタミ一枚分の広さに1匹のアユがいて、その中心にオトリを沈めれば、一発でドカンと掛かります。解禁日の瀬のアユがそれで、簡単に釣れるとされていました。 (2)一方の群アユは、20匹なり30匹のアユが群になってトロ場をあちらこちら泳ぎ回ります。オトリを群と一緒に泳がすと、何かの拍子に群の中の1匹がオトリに接近してきてハリに掛かるのです。クルクルと掛かる手ごたえは微妙です。 ナワバリアユは瀬のアユが多く群アユはトロのアユが多いとされてきました。 平成9年は過去にない新種の友釣りだ、といいますのは、瀬であってもトロ場であっても、オトリが逃げなければ野アユが掛かりません。 自然界のことですから、全部が全部同じだ、というのではありません。 トロ場でもナワバリアユがいてドカンとオトリに体当たりして掛かることもあったはずです。 例外は絶えずあります。 でも、今シーズンのアユは釣りたてのアユをオトリにしても、初期にもかかわらず、振り子現象を起こします。 時計の振り子のように、オトリが流れの中で沖に出たり岸に戻ったりします。 ハナカンを通し、逆バリを打っても、これまでの若アユならイヤイヤの鼻振り、振り子現象は起こさなかったのです。 今年のアユは振り子になります。 釣るために3分間なり5分間なり時間をかけて、振り子オトリを押え込んで、正常なオトリに仕立てなおします。 やっと、うまく、まともな動作をするようにして、ポイントに沈めたとします。 ここで、問題ありになるのです。 野アユに発見されて、オトリが異常行動を起こします。 これまで、オトリの異常行動を抑えるために、止め操作をしろ!と言われてきました。 穂先をブレさせずに、じっとさせる。 じっと止め釣りで、野アユは掛かったのです。ところが、今シーズンはオトリを止めずに、逃げるようにけしかけなければなりません。 訳の分からないのは、振り子のオトリを好きなように泳がすべきことです。 振り子を押え込む、と言いましたが、本当はオトリを自由行動にして、行きたいように行かします。 今のアユは、上へ登るよりも下へ降りる方が多いのですが、下へ流れるオトリを下へ流しながら、やがてタルミに入ってストップ状態にします。 ストップするところ、ここが勝負場所になります。 野アユがいれば、オトリがビビリます。再度逃げ出すのです。 この逃げが肝心なのです。 今度は、オトリの動きに合わして、糸を緩めることはしません。オトリを沈めながら、逃げの反対方向に竿を引きます。 いつまでも自由にさせない。しかし、その前までは自由にさす。この線引きが平成9年のアユを釣れたり釣れなかったりさすのです。 線引き釣法と言うのでしょうか。 ぼくは、6月20日までの釣果が584尾、18回の釣行ですから、1回平均33尾弱となります。 昨年の半分です。 線引き釣法で、オトリを逃がしたり、ストップをかけたり、相反することをわずかな時間の間にしなければなりません。 昔の引き釣りや泳がせ釣りなら引くなり泳がすなりのワンパターン、一つのやり方でアユは釣れました。 現在は何か変な動作をオトリにさせなければ、野アユは反応しません。 その変な動作が、線引き操作なのです。正常と一線を画すオトリ操作、釣り手にとっては泣き笑いになるのです。 だいたい、有名河川が優秀河川にならない混迷の時代です。 なぜ、日高川の昨年あれだけ釣れた下流部が悪いのか。 なぜ、揖保川の昨年あれだけ大型の出た中流部が鳴かず飛ばずなのか。 なぜ、日置川がまったく釣れないのか。 なぜ、美山川がダメになったのか。 なぜ、太田川(広島)が釣れないのか。 反対に、なぜ、日高川の龍神、福井が釣れるのか。なぜ、揖保川の上流がよくなったのか。なぜ、熊野川の北山川も十津川も釣れるのか。 川だけでなく、川の釣場も正直何がなんだか分かりません。 ぼくは5月下旬から6月中旬にかけてアユの釣れるところは荒石地帯と思っていました。 ところが、6月20日に有田川にきて、アユの釣れるところは小石バラス地になっていました。 この急変、釣場も台風7号によって線引きされたのではないかと思われます。 なお、現在のアユは、ナワバリアユのような一発掛かりはありません。そうかといって、群アユのマトメ掛かりもありません。どこで掛かるか分からないポイント飛び出し掛かり、逃げ出し掛かりの1匹釣りです。 アユは変わった。 人も変わった。 友釣りも変わった。 でも入れ掛かりはあるはずです。 強気で釣ります。(大阪市在住) |
