|
第2回
トップウォータープラグ さて今回は、バスフィッシングの醍醐味の1つである『トップウォータープラグ』の代表的なものの使い方について解説してみよう。 トップウォータープラグは形状や原理から次の種類に分けられる。 1.ペンシルベイト(棒状) 2.ポッパー(『ポコッ』というポップ音を出せる) 3.ノイジー(うるさいの意味) 4.スイッシャー(プロペラ付き) ペンシルベイト その名の通りペンシル(鉛筆)の形をしたプラグで、本誌5月号で解説したミノーの様に、リップ(潜行板)等のルアーが動くための道具は装着されていない。 このプラグの特徴はただリールを巻くのでは、ルアー自らは魚を誘うために動かない。従って釣人がロッドとリールを駆使して動きを与え、バスを誘い出さなければならない。ペンシルベイトはルアーの起こす波紋でバスを誘うものである。ペンシルベイトに用いるアクションは、次の3つが代表的である。 a)ウォーキング・ザ・ドッグ(ペコペコ左右に頭を振る動き) b)スケーティング(左右に『スーッ、スーッ』と水面を滑る動き) c)ダイビング(頭を水中に突っ込む動き) 全てロッドアクションのみで起こす動きだがこれらの基本動作を説明しよう。 まずアクション時のロッドはキャストの後正面方向・水平の位置に構え、ルアーを動かさないように糸フケを取る。そこで下45度ぐらいにロッドを軽く『チョン』とあおると、プラグも水面を『チョン』と移動する。この間にロッドを水平位置に戻して再びチョン…これを連続して行う。軽く速めに『チョン、チョン、チョン』とやればペコペコ左右に頭を振り(ウォーキング・ザ・ドッグ)やや強めにゆっくりとあおれば『スーッ』と水面を滑り(スケーティング)短く強くすれば、水中に頭を突っ込む(ダイビング)。これら3種のアクションをポイントや状況によって使い分ける。 ペンシルベイトの種類は多く、それぞれが得意なアクションを持っている。そのルアーが得意なアクションを見つけて演じさせれば楽しいペンシルベイトフィッシングを味わえる。 アタリは水面が爆発するので自分の心臓を爆発させないように…合わせはロッドを下に向けたままでリールを早く巻くだけで良い。 私自身ペンシルベイトの使用頻度は高く、ただ楽しむためだけとしてではなく、釣るためのルアーとしてとらえている。 琵琶湖でも小魚がハネ回っている時や、水面までウィード(水草)が生えているような所では特に効果的だ。私が使用するペンシルベイトは、ヘドン・オリジナルザラスプークとクレージールアーのクレージーペンシルなど。どちらも遠投しやすく広範囲を素早く釣れさらにその独特な動きから、これらのルアーにしか釣れないバスが多いような気がする。どちらも1秒に2回程度ロッドをあおるくらいのスピードで使うことが多い。 ポッパー その名の通り『ポコッ』と水を弾いてポップ音を出すことのできるプラグ。頭部が水を弾きやすくするため大きくエグレている。このエグレ(カップ)で水を弾き、バスにルアーをアピールして、水底深く潜むバスをも水面まで誘う。 ポッパーは主にポップ音と波紋でバスを誘うと言える。 アクションは基本的にはカップで水を弾く様にロッドを操作する。アクションの付け方はペンシルベイトと変わらないが、出したい音やアクションができるように丁寧に。例えば水深が浅く風波がないときは小さな音と動きで『ピチャ、ピチャ』といった感じが効果がある。この様な時は5〜10cm程度ロッドティップ(竿先)を動かす小さなアクションが良い。逆に波気があり水深も1mを越えるような時はやや大きめの『ボコン、ボコン』と間を取ったアクションが効果的。この時はロッドティップを30cm程度動かし、派手にアクションをつけると良い。 ポッパーを使ったバスフィッシングは大変楽しいが、他のルアー例えば4インチ以下のワームを使って全く釣れない時でもこのポッパーは目の覚める様な威力を発揮することがある。真夏の高水温時には特有の水を弾くアクションが全くやる気のないバスを活気づけ嘘の様に釣れたことが何度もあった。特に水の透明度の高い所ではかなり深く(3m以深)から出てくることもあった。一度お試しを。 『まずポッパーで一匹釣りたい』という方は、スピニングタックルで小さいポッパーを使って、小さなアクションを試して頂きたい。例えばダイワのBHポッパー、シーズン中であればいかなる状況でもこのルアーにバスは出る。このプラグは立ち気味に浮くが、この姿勢を水平にするぐらいの気持ちの小さいアクションが良い。最近の野池でこれより良く釣れるルアーもなかなか見当たらないほどだ。 ポッパーは基本的にはベイトタックルが扱いやすい。お勧めルアーとしてはレーベル・ポップRやストーム・チャグバグ、アーボガスト・フラポッパーが使いやすくバスの出も良い。 ノイジー ポッパーも結構うるさいのだがポコポコともっとノイジー(うるさい)なのがこのノイジータイプである。バスルアーの名作の中にはヘドンのクレージークローラー、アーボガストのジッターバグという『双璧』があるが、この両者ともノイジーである。 私事であるが、私自身最も好きなルアーにこの両プラグが挙げられる。コンセプト・デザイン・性能など全ての点に於いて素晴らしいと思う。これらはお互い切磋琢磨しあい、見た目をまねせずに性能・結果のみを追求した逸品だ。 さて話は脱線したが、このノイジーは使用方法が最も簡単である。キャストしてただリールを巻くだけ。このプラグはこれが最も釣果の得られる、そして最も楽しい釣り方でもある。キャスト後ロッドを横方向の水平〜下向きに構え、リールのハンドルを1秒に一回転程度の速さで巻けばよい。その時『ポコポコ…』と規則正しく尻を振り、音を立ててルアーが泳いでくれる。『夏の夜に使うルアー』とよく紹介されるが、5〜10月のシーズン中ならば真っ昼間でも同じように釣れるので、ドンドン使ってみると良い。 コツは、ウィード(水草)が水面近くまで生えているような、浅くてもバスが身を隠せそうなところで使うことである。 先に述べたクレイジークローラー・ジッターバグの他にスポーツザウルスのラージマウスも良い。作りも綺麗でとてもかわいいルアーだが釣果も折り紙付きである。 スイッシャー スイッシャーとはプロペラを持つプラグで、引くことによってプロペラが回転し、その時に発生する水しぶきや泡・音・キラメキでバスをひきつける。スイッシャーには、 ・ シングルスイッシャー(プロペラが1枚) ・ ダブルスイシャー(プロペラが2枚)の2種類がある。 シングルスイッシャーはペンシルベイトの様に少し立ち気味に浮くので、ピンポイント向け。ペンシルベイトの様に左右に首を振ったりもできる上に常にプロペラでバスを誘い続ける。ダブルスイッシャーは水平姿勢に浮くものが多く小回りがあまり利かないが、プロペラが2枚付いているのでバスに対するアピール力が大きく、広いエリアを早く探るのに良い。 基本的なアクションは、シングル・ダブル両者とも『ストップ・アンド・ゴー』がよい。文字通り『止めて、そして動かす』動かし方である。ハンドルを3周巻いてはピタッと止め、また3周…という動きを繰り返す。ロッドで動かしても良いが、なぜかバスの出が悪いように感じるので、リールでのアクションがお勧め。 応用的なアクションとしては、シングルスイッシャーはピンポイントにキャストし、狙いどおりに着水したら、その場になるべくとどめて、首を振らせたり波紋を立てたりする。ロッドティップの動き幅はほんの5cm程度。これによりプラグそのものの微妙な動きとプロペラが常にキラキラ動くことからか、なかなか釣れない大型のバスを釣ることができる。 ダブルスイシャーはいたって簡単『棒引き』である。プロペラが回る限界の遅さでリールを巻くだけ。似たルアーに『バズベイト』があるが、バズベイトは止めると沈んでしまうのに対してダブルスイッシャーは止めても浮いているのでゆっくり攻められ、フッキングが良いのでダブルスイッシャーが有利となるケースもある。この釣り方での魚の食い付き方は非常に衝撃的で心臓に悪いが、そこがまた楽しい。 良いスイッシャーとしてシングルスイッシャーではヘドンのトーピードが使いやすく、特にタイニートーピードやベビートーピードといったサイズには、驚くほどバスが出ることも多い。コツは『チョンチョン』と小さく動かすことだ。ダブルスイッシャーでは同じくヘドンのダイイングフラッターや、エバンスのニップアイディティーが良い。両者とも巻くだけでもバスやナマズが良く反応する。 トップウォータープラッギングは大変楽しいが思うように釣れなければ楽しくはない。トップウォーターのバスフィッシングは今も昔も優れた感性とキャスティングテクニックがなければ思うようには釣れないものだ。最近はトップでは釣れないと感じている方も多くいらっしゃるでしょう。しかしあなたは果たしてどれくらいトップウォータープラグを使い込んでいますか?トップウォータープラグによるバスフィッシングを昔話だと思っている方、プラグを飾りだと思っている方はよほどひどい釣場に行かれているか、ルアーを使い切れていないかのどちらかでしょう。 紹介したルアーはどの店でも簡単に安く買えるものが殆ど。ここでご紹介したルアーを使っていただければテクニックの上達も早く、本当に楽しいバス釣りを味わえるでしょう。ただ、トップウォーターを含むハードルアーフィッシングはワームフィッシングに比べはるかに高い技術と集中力を必要とし、それらを身につけた時今までの想像をはるかに超えた釣果が約束されることを覚えておいて下さい。 来月は水面の緑のジュウタン、ヒシモやハスを攻略する『リリーパッドゲーム』を紹介します。乞うご期待。 ![]() 写真上から ■ヘドン社オリジナルザラスプーク ■ストーム社チャグバグ ■フレッドアーボガスト社ジッターバグ ■ヘドン社マグナムトーピードー ■ダルトン社ダルトンフィッシュスティック。 |
