月刊つりのとも'98年5月号より



バスプロ関根健太と行く
ショアからのソルトゲーム
文…中西啓祐(P&Nピンク)


1.日高川&有田川のシーバス


 バスプロ関根健太とゆくショアからのソルトゲームということで今回から隔月の6回連載で、このコーナーを設けてもらいました。執筆に関しましては、関根プロの職場の上司でありソルトゲームの釣行を企画している私が担当する運びとなりました。
 この連載の主旨は、バスに関してはプロであるが、ソルトウォータールアーに関しては素人同然の関根プロとシーズンのターゲットに的を絞って、読者のみなさんと海のルアーについて学んでいこうというものです。

春といえば稚鮎

 さて、季節は春。春といえば稚鮎の遡上とともに川に入ってくるシーバスがターゲットとしてまず思い浮かびます。そこで今回は、中紀の代表的なフィールドである日高川と有田川の2ヶ所をチェックしてやろうという贅沢なプランを組み、関根プロと釣行することにしました。

 今回の釣行のキーポイントは、やはり稚鮎の遡上状況がどうであるかという点に尽きます。ルアーフィッシング全般においてベイトフィッシュの重要性は、第一に考えなければならない項目です。

 釣行前に情報を集めたところ、毎年3月の中頃に御坊の南に位置する塩屋で稚鮎の遡上が確認されるのですが、今年はここより先に北の下津辺りの漁港で確認されたらしいのです。これに基づいて、日高川と有田川の双方をチェックするという釣行を企画しました。

日高川

 下流の両岸にあるテトラと天田橋左岸真下から下流に向かって伸びている導流堤が主なポイントとなる。今回は、左岸側のテトラをチェックすることにした。事前情報ではコチが釣れたという話もあるので、北塩屋浜側にアクアフリーク“テイルスピンベイト14g”をセットしてスローリトリーブで底を探るがノーヒット。次にテトラ先端からシンキングミノーをキャスト。ここでテトラ手前でルアーをチェイス(追う)してきたがあまりにも手前すぎたので乗らない。そこでライトタックルを持ち出して稚鮎に合わせて5cmのサスペンドミノーのトウィッチングに切り替えるが、ノーフィッシュ。しばらくここで粘るが、関根プロともに思わしくないようで、ポイントを変更する。

 ここ日高川は、沖に塩屋の火力発電所をひかえており、そこから温排水が流れ出ている。さらに、日高川の豊富な流れと潮がぶつかっている。これらの要素が絡み合ってベイトフィッシュが非常に多い。今回のターゲットではないがカセ釣りでのキビレチヌが有名である。このキビレチヌをワームで狙えるらしいので、私も一度機会を見つけて挑戦してみようと思っている。

有田川

 ここは国道42号線の橋の一つ上流の安諦橋がポイントである。水銀灯が水面を常に照らしており、真夜中でも非常に釣りやすいところである。橋の周辺両岸ともポイントだが、左岸は浅く全体的に足場がよいが立ち込んで狙うのがベストだと思われる。川底には、カキが転がっているので、ショックリーダーは根ズレに強いものを用意したほうがいいだろう。右岸は全体に水深があり、バイブレーションなどがよい。関根プロも、プロトタイプのバイブレーションで広範囲に探っていた。

 今回紹介した日高川の導流堤や安諦橋の左岸などの河口ポイントは満潮時に水没したり、立ち込みで狙うポイントが多くあるため、ウェダーは必携であることをつけ加えておきましょう。
 最後に同行の関根プロのコメントで締めてもらって、次回レポートをご期待いただくことにしましょう。それでは関根プロ、どうぞ。

関根健太プロのコメント

 いやいや参りましたね〜連載しょっぱなからボーズですからね。この連載も今回で打ち切りになるんじゃないかと内心ヒヤヒヤしているんですけど…
 それはさておき、私なりに今回勉強になったことを何点か述べてみましょう。
この時期に川で狙うシーバスの場合ベイトフィッシュの有無が非常に重要だということです。ルアーフィッシングにおいて最も大切なのは場所、これに尽きます。
どんなにいいルアーを使ってもどんなスーパーテクニックを駆使してもターゲットになる魚のいないところにルアーを投げていてはヒットさせることはできません。いい場所を選び出すのに重要な要素の一つがズバリ、エサとなるベイトフィッシュなのです。

 今回釣行した日高川、有田川ともシーバスにとってこの時期のメインとなるベイトフィッシュは稚鮎です。今回はまだ時期尚早だったようで、どのポイントでも稚鮎を確認することができませんでした。まあこの号が発売される頃には稚鮎の遡上も始まると思いますので期待できると思いますよ。