第16回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)釣り選手権
選手たち大満足の新ルール
小豆島東海岸
取材=5月25〜27日
文・写真=編集部/武富純一
苦労して苦労して予選大会を勝ち進み、念願の決勝大会にやっと出場。けれども、あえなく1回戦で敗退してしまうと、後はずっと勝った選手の観戦ばかり……。
このように、トーナメント方式(勝ち抜き戦)では、選手は1回戦で負けるとそれですべてはジ・エンド。選手たちは「あの一匹がもう1cm大きかったら……」「あの時、バラシてなければ……」の悔いと、力を充分に出しきれなかった物足りなさを感じつつ、次の大会へ勝利の夢を託す。もちろん実力本意の世界とはいえ、そこには運や不公平感が決して無いわけではない。
これでは苦労して勝ち進んできた選手たちもいささか気の毒だろう、もっと公平で戦い甲斐のあるルールはないものか……そんな意見が強く出たのだろう、今回からG杯チヌは「出てきた以上は終日存分に戦える」というリーグ戦(総当たり戦)という新ルールのもとで開催されることになった。
予選リーグは6名1組で、各ブロック大会を勝ち抜いた選手とシードの48人が抽選で8組に分かれ、各選手5試合の総当たり戦を行う。釣果はポイント制で釣場は5ヶ所、1試合は2時間だから、すべての選手が5試合・計10時間をたっぷり釣ることができ、持ってる力を存分に発揮できる。また、5試合すべてを全力でやらないことには最後まで勝敗はわからない。これまでと比べて、よりハイレベルに、かつ公平な大会になったと言えるだろう。
さて、そんな新ルールの元での試合運びだが、時期的にチヌの産卵が終わってしまった後ということで、どの組もなかなかの苦戦模様だったようだ。竿を曲げるのはボラやコブダイ(カンダイ)が多く、予選7組で善戦した中国代表の中村幸春選手などは、釣れるコブダイの多さに「G杯コブ釣り選手権やったら、オレ優勝ちゃうか?」と冗談が出るほど。(でも写真のようにしっかりとチヌを釣り上げ、善戦されました、念のため)。
そんな中、チヌを着実に釣り上げてポイントを稼ぎ、勝ち残ったのは中山(関東)、青木(北陸)、大知(中国)、渋谷(東北)、石田(九州)、海野(中国)、篠原(四国)、後藤(九州)の8選手。
翌日の決勝リーグは4名ずつ2組で行われ、中山、後藤の2選手が決勝戦を交えることになった。中山選手は決勝、予選両リーグとも全勝、後藤選手も決勝リーグ全勝の強者同士だ。
決勝戦は城ヶ島のハナレの磯で午前11時50分から行われた。ここは後藤選手が第一試合で4匹を釣った実績ポイント。しかし、潮の流れがほとんど止まってしまったようで、竿が曲がるのはベラ、ガシラ、メバル……。
結局、2時間、両者ともチヌの姿を見ることなく、決勝リーグでの総重量で後藤選手が初優勝を決めた。
後藤選手はトーナメント初出場、ホームグラウンドは長崎の平戸で、磯釣り歴は10年ほど。釣りは月に4回ほどのサンデーアングラーだという。
なお、3位は大知(中国)−海野(中国)両選手の3位決定戦(0対0)で、決勝リーグの総重量で大知選手(中国)が決定した。
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●左から2位の中山選手、優勝の後藤選手、3位大知選手。
●決勝戦後藤選手(左)と中山選手。このアングルからの竿曲がりショットを撮りたかったのだが……。
●決勝リーグ2回戦で後藤選手の一匹。
●予選リーグ、善戦中の中村選手(中国)。●チヌは検量後、即放流された。
●(株)がまかつ、藤井社長。
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