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TAKE4 タチウオゲーム

矢野 貴雄

 今回は、秋の釣り物で最も親しみやすいターゲット、タチウオの攻略法を考えてみましょう。

 あなたがタチウオをルアーで狙う場合、一番最初に何を考えますか?タックル?テクニック?やはりまず初めに考えなければいけないのが海のルアー釣りとして最も大切なポイント選びでしょう。
 結論からいうと、沖にある防波堤(一般に一文字と呼ばれる)はルアーでタチウオを狙うのにあまり適していません。それに対して地続きの防波堤は抜群のポイントだといえます。

 何故かって?その何故について話を進めてみましょう。
 タチウオの地合と呼ばれる時間や捕食方法が主な理由になります。皆さんが狙う場合夕マヅメが一番釣りやすい時間帯ですよね、それは小魚に関係があるのです。

回遊層(タナ)
図版 タチウオは夜行性の魚で、あまり日の光を好まないようです。さらに、小アジやイワシなど餌となる小魚(ベイトフィッシュ)も日の光の少ないマヅメ時に接岸してきますので、小魚の群の動きに応じて一緒に接岸してくるようです。
 タチウオ釣りはそのタイミングを見計らって迎え撃つのですが、なぜ沖の一文字は今ひとつで地続き波止の方がいいのかというと、このベイトフィッシュの動きと密接に関係しているのです。

 沖一文字はほとんどの場合、地続き波止に比べるとかなり深くなっていますよね。これがどういう結果を招くかといいますとベイトフィッシュの泳層(タナ)が幅広くなりやすく、それに伴ってタチウオの泳層(タナ)も非常に絞りづらくなるのです。
 逆に地続き波止なら比較的水深が浅いですよね。上を向いて立って泳いでいるタチウオにルアーを喰わせるのですから、多少は泳層を外してもタチウオの下にルアーを通さない限りはタチウオにバイト(喰わせる)させることが出来るのです。
 ただし、回遊魚ですのでベイト(小魚)や潮流によって沖一文字の方がよく釣れる場合もありますし、双方とも地合には水面近くまで浮いてくることも多く、優劣をつけ難いのですが、地合が少し外れたときには釣果に差が出やすいものです。確率としては地続き波止の方がルアーに適していると捉えておいてください。

ベイトフィッシュ

 この二つのポイントの間には、もう一つの要素が関係してきます。
沖一文字の場合、渡船を利用して渡らなければならず地続き波止よりも敷居が高
い印象があります。
 で、この点がどう影響するかといえば、タチウオ以外の例えば、ファミリーが手軽に楽しめるサビキの小アジ釣りがありますね。このサビキ釣りが非常に重要で毎日同じ場所へ大量にレンガを撒かれるとほとんど飼い付け(餌付け)状態になっていると考えられます。

飼い付け状態でベイトが集まれば当然それを喰いにフィッシュイーターが集まる
ことになります。
 ここに沖一文字と地続き波止との違いが隠されているのです。週末には多くの釣人が訪れる一文字ですが平日に人は疎らです。しかし車を横付けできる地続き波止では、毎日多くの釣人が訪れ、必然的に撒かれる餌の量も沖一文字に比べて多いはずですからベイトも集まりやすくなるのです。

潮(潮汐)

 ベイトの動きを的確につかめば3桁釣りも楽勝!のタチウオ釣りです。が、暇な時にブラリと出かけていつでもOKというわけでもないのです。そこで、ここからの話もしっかり頭に置いてください。
ルアーフィッシングをブラックバス等の淡水魚から始められる方も多いと思いま
すが、湖沼とは違い海では潮汐が釣果に大きな影響を及ぼします。
 単純に言えば“潮が流れなければ魚は釣れない”のです。

 潮の流れが発生すると海の中ではプランクトンが動き出し(流されたり)小魚がプランクトンを食べるために(大胆に)行動し始めその小魚を狙ってフィッシュイーターも行動を開始するのです。
魚は潮が流れていて餌をとるときには非常に無防備(大胆)になりやすく、警戒
心も薄れてくるようです。

それに対して、潮が動かなければ小魚の行動も慎重になり、フィッシュイーター
にとっては捕食しにくい状況となるので行動が控えめになります。
 また回遊魚は潮流に乗って移動するので、潮が動かなければフィッシュイーターもいないと考えていいでしょう。

 以上のことから、タチウオに限らず海へルアーを持って出かけるときには「潮の悪い日にボウズ」という最悪状態を避けるためにも潮見表を参考にして「中潮〜大潮〜中潮」ぐらいの潮の大きい日を狙って出かけてください。
え?それ以外の日はどうしろって?釣具店などを回って情報収集、というのも釣りの楽しみの一つですよ。

ルアー

最後にルアーのセレクトですが多くの場合タチウオはベイトを追って堤防の足元
近くまで寄って来ます。そこで足元でもきっちり泳がせられる物と、地合が遠のいて広い範囲を攻めなければならなくなった時のために使いやすい遠投できる物を基準に考えます。

具体的にはバイブレーションとミノー(シンキング)を用意しましょう。好地合
の夕マヅメを狙うには、メタリック系の色(銀などきらきら光るボディー)の物が安価で使いやすいでしょう。

 また、暗くなっても喰いが続いているような時には発光、蓄光タイプが抜群に効果を発揮します。
おすすめは、照射距離や角度を変えるだけで光量の調整が容易な蓄光器を使っての蓄光です。これを蓄光ルアーやワームに照射して使ってください。暗い時間帯にはエコギアワーム(蓄光タイプ)などがおすすめです。

 ルアーフックはタチウオの場合特にそうなのですが、必ず高品質のフックを使用してください。タチウオの歯は鋭く危険です。フックサイズを大きくするほど外しやすくなりますが、大きくなるに従ってかかりも悪くなります。市販品についているものよりも、ワンランク大きいフックと交換するぐらいでいいでしょう。またがまかつから出ているアウトバーブフックは掛かりもよいのでおすすめです。
 キャストの前には後方確認!(JLA・尼崎市在住)