月刊つりのとも'99年6月号より



フライでブルーギル
いつ、何処を、どうやって

矢野 貴雄

 すっかり暖かくなり、僕らの身近な港や野池に魚だけではなく、釣人も沢山繰り出すシーズンになりました。
 特にこの時期の休日はどこへ行っても家族連れが多く、小さいお子さんが一緒のケースもあるのでこちらが気配りしないと危険なケースも多々ありますので、フィールドでのベテランである我々サイドで注意するようにしましょうね。
 この時期恒例の釣りの一つ、フライでブルーギルを釣るについて“いつ?何処を?どうやって?”この三大要素について今回は考えてみましょう。

“いつ”これはシーズンをいっているのではなくもっと細かいタイミングの話です。例えばベストな“いつ”は初夏ですと晴れが数日続いている時の朝9時頃と午後4時以降とか。要するに水温が高めで安定している状況で、陽射しが強すぎず、我々にとっても快適な状況が“いつ”のベストタイミングといえます。

 逆に考えると雨が続くと状況はかなり不利になります。
 雨の降り始めなどは好条件になる可能性も高いのですが、丸一日本降りだったり、数日雨が続くと雨が上がってからも雨が悪影響を及ぼしている可能性が高いのです。

 この悪影響とは水温の低下が最も考えられ、魚の活性が下がってしまいます。フライの楽しみであるドライ(水面)での釣りが困難になるのです。
 次に“何処を”について。

 これも何々池とかいう意味ではなくもっと具体的なポイントですが、春から初夏にかけてはブルーギルもバスなどと同じように産卵がらみの行動に出ます。
 ブルーギルは浅場で直径20〜30cm、深さは自分の体高よりも深いぐらいの丸い穴を掘ってペアーでしばらく暮らすようです。これを見つけたら周辺にいくつか同じ巣があると考えて間違いありませんので、この付近を狙えば大型のブルーギルを釣れます。

 しかし私のお薦めは次の“どうやって”にもかかわってきますがやはりドライでの釣りです。ここでの“何処で”はブルーギルが浮いているところ!を探すと楽しい釣りできると思います。
 浮いていそうな所を探す時の目印で水中が予想できない場合は、流れ込みの脇、アシ際、水面までウイードが見えている所などで、偏光サングラスを使用して直接魚を目視して下さい。

 慣れるまでは魚の居そうな場所を見ただけで判断するのが難しいので、必ず目視で魚が泳いでいる姿を目で見てタックルの準備を始めましょう。
 慣れてくると、居そうな場所で次の“どうやって”に出てくる方法で魚を見えるようになります。

 恐らくこの釣りに何らかの興味を抱かれた方ならバス釣りの経験があり、バス釣りでブルーギルを釣ったことがあったり浮いている姿を見た経験があることでしょう。居場所は大体分かりますよね。
 最後に“どうやって”ですが、二通りの釣り方があります。
 一つは水面で食わせる(バス釣りでいうトップウォーター)すなわち毛針を浮かせる、もう一つは水面下すなわち沈めて食わせるの二通りの釣り方です。

 どちらが面白いかは、目でも楽しめるという意味で、水面に魚が出て食う瞬間などが見えますのでエキサイティングだと思います。
 初心者の方にこの釣りでのおすすめのタックルは、5番クラスのブルーギルにはやや強すぎるぐらいのタックルがキャスティングのしやすく扱いやすいでしょう。

 使うフライもバス用フライとして売られている小型のポッパーを使うのが楽しいと思います。
 慣れれば引きを楽しみたくなるので3番ぐらいのタックルが楽しいのですが、ラインが軽いので風が吹けば非常に難しくなります。
“何処で”の中で魚が見えるようにする(魚を浮かせる)と書きましたが方法は至って簡単。
 ドライフライ(水面に浮くタイプ)、ポッパーを使って渓流でやるように水面を叩くのです。

図版これによっているであろう場所で浮いていないブルーギルが水面に関心を持ち始め、叩くのを止めてフライを水面に漂わせればそれめがけて果敢にアタックしてくるようになります。
 水面を叩くことで活性を上げてやることになると思います。
それから、数釣りを楽しみたいならドライフライのポッパーということも覚えておいてください。

 次にもう一つの水面下での釣り方ですが、ウェットフライと呼ばれるタイプのフライを使い、叩いて回ってもいっこうに浮いてこないときには有効な手段です。フライはニンフやワームが効果的で、マーカー(目印)を使って時々誘いを入れながら釣ったり、マーカーなしでルアーを引いてくる感覚でカウントダウンしてリトリーブ(誘いながらたぐってくる)してくるのも効果的です。
 この時、ブルーギルが食うより少し早めのスピードでリトリーブすればバスが食ってきますのでブルーギルに飽きたらバス釣りを楽しむのも可能です。

 大きく外さなければ誰にでも比較的容易にフライフィッシングを楽しむことが出来るブルーギル釣りですので、これからフライをやってみたいという人には打って付けだと思います。
 近くの河原などで10m安定して投げられるようになったら、ブルーギルを狙って出かけてみて下さい。釣場でキャスティングの練習はちょっと格好悪いですから。
 キャストの前には後方確認!(JLA 尼崎市在住)




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