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ジギング考 |
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船の餌釣り派の方にも読んで欲しい。 |
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矢野 貴雄 |
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ジキングという言葉もすっかりメジャーになり、各地のルアー船の隣近所の餌釣りのお客さん達もごく自然に「今ジグでなにが釣れるの?」と言葉をかけてくるようになってきました。 当然それに伴い各地の漁師さんや船頭さんのルアーに対する理解も深まり、かえって釣人よりもジギングに関心を持っておられる方が多いような状況です。 ですから必然的に各地にルアー船も次々と登場し、今までルアーでは攻められていないポイントが続々と発見され好釣果を残しています。 そんな中で今回、97年にオープンしたルアー船が和歌山県の南部(みなべ)にあるということを聞き、早速出かけてみました。 南部には以前からもルアー船はあったのであまり期待していなかったのですが、いざ船頭さんと話してみると、以前は一本釣りで漁業をしていたそうで、既存のルアー船が入っていないポイントも当然沢山知っておられました。実際、他の地方でも、このような漁師さんのポイントに入ると、それまで餌では釣れなかった底物魚が簡単にヒットしてきたり、青物の意外な着き場があったりと発見が多いのも事実です。 特に今回の船は、水深100〜120mラインをメインに狙っていました。この辺りのそれまでのルアー船が50〜70mを中心にやっていたので、同じ印南〜南部方面にもかかわらず、全く別の地方での釣りと考えてもいいでしよう。 さらに、職漁師さん達と交流も深くどこにでもありがちな遊漁船と漁師さんとのトラブルもなく、ポイントに関しても自由にどこにでも行けるわけです。 現在、餌釣りなどで、皆さんが行きつけの釣船などがあると思います。もし船を仕立てて行く時などには餌釣りのポイントでジギングをやってみると非常におもしろい結果が残せる可能性も大いにあるのです。一度試されてみてはいかがでしょうか。 最近の例でお話ししてみましょう。山口県のマグロ釣りの釣船がマグロ狙いのジギングを始めました。しかしご存じの通りヒラマサが非常に多く釣れるので、今ではヒラマサを狙って出かけ、ついでにマグロが食ってくるというような逆転現象が起こっているぐらいです。 餌釣りは餌を流して釣るので、片手間程度にジギングも考えられるのです。 軽快なフットワーク このように、新しいルアー船がポイントを次々と開拓してくれるのは非常にうれしいことなのですが、反面、底物などは成長に時間がかかる上、次々と大型から釣れるので数が激減しているのも事実です。 これは青物にもいえることで、奄美大島のカンパチ、イソマグロは以前のように島の近くにはもういないとまでいわれたり、グアムでも数年前には港から5分程のポイントで超大型が上がっていたのが、今では港から1時間走っても釣れるかどうか分からないという状況になっているのです。 このような状況を考えると、以前のように遠征すれば良い思いができるといった考えを捨てて、足元を見直すという発想、今までに紹介したような釣行パターンが良いのかも知れません。 逆に言うと早い者勝ちという風にも考えらます。目新しい場所がメディアに登場したらすぐに飛びつくフットワークの軽快さも必要といえます。 固定概念を捨てる 次は、すでにかなりジギングを楽しんでいらっしゃる方へのお話です。 以前は青物は泳ぐスピードが速いので、ジグなどのルアーは速く引かないとヒットしないと当然のようにいわれていました。 ところが、現在主流となりつつあるスパイラルジャークというのはこの常識をくつがえすテクニックなのです。しかし、このスパイラルジャークでもスピードが必要だと勘違いされている方が多いのが問題なのです。 青物は習性として、まず餌となる小魚に対して尾ビレを使い攻撃を加え、弱らせてから襲いかかるという行動を取るようなのです。 例えば、ジグに青物が興味を示して接近してきた場合、当然ハイスピードでアクションが加えられているジグに対して尾ビレを使った攻撃に出るわけです。 バラシの多い人はこの時にフックが尾ビレなどに刺さることが多いのです。アウトバーブなどの刺さりのいいフックを使っているにもかかわらず、バラシが多発してしまうのはこのためです。 しかし、熟練した釣人でなければスレ掛かりかどうかの判断も困難なうえ、青物なので大型の魚をバラしたと勘違いしてしまいがちなのです。 このような状態が多く発生する場合には、かえって刺さりの悪いフックを使った方が口を使う前の攻撃の段階でのズレ掛かりが少なくなり、魚を取り込める確率が高くなるのです。 刺さりが良ければ良いほどこの状況(スレ掛かり)が多くなり、一部の釣人の間ではアウトバーブはバレやすいという間違った認識が広まってしまっているのです。 この状況を避けるためにも、刺さりの良いフックを用いて、魚がちゃんと口にくわえる速度でジグをしゃくる必要があるのです。 実際、釣船に同乗している釣人がハイスピードでしやくっている場合、我々よりも魚へのアピールは強いようでアタリも出やすいのです。しかし魚をキャッチできるのは我々の方が多いのです。これは“やる気あるのか”と彼らがいいたくなるようなスピードでしゃくって魚の口にルアーをしっかりと喰わせているからなのです。 要はルアーがちゃんと泳ぐ限界の遅さぐらいが適正なスピードなのです。 もしあなたが、スレ掛かりでもいいから魚を獲りたいと考えて、純正フックより大きなサイズを愛用していたり、一度は試してみたものの、アウトバーブをやめていたりするのであれば、あなたは自分で気づかないうちに刺さりの悪いフックでズレ掛かりを避けている可能性が高いのです。 ここに例を挙げておきましょう。 例えば、2/0のフックを使っていて、スレが多いときには1/Oのフックに交換することによりこの問題は解決するでしょう。こうすれば高速引きでも魚の口にルアーがかかる可能性が高くなります。 ただし、これは釣船がまっすぐ縦にしゃくらせてくれる場合の話で、地方によっては流しっぱなしにするというスタイルが主流の所もあるので一概にはいえません。 しかし理屈は同じことでラインが斜めに出ている分ベイトタックルでは早引きに限界があり、早く引いているつもりが遅い釣りになっていたりします。 この場合はスピニングタックルが主流となっています。[ただしベイトリールでも今までに考えられていたような高速ギヤ比でなくともハンドル1回転で70pほどラインを巻ければ使えます。具体的な製品名としてはシマノGT3000、ダイワSL-20SH、30SH、アブ6000C3、3000Cジギングなどがお薦めです] スピニングタックルを用いてこのななめジギングを行った場合、ジグはジグとしての動きよりも、ミノー的な泳ぎをするのです。この時ジグはミノー的な動きの中で、しゃくりが入るので一瞬ポーズ(止まる)が入り、この瞬間に青物はヒットするのです。 更に、斜めになっているということは結果的に縦方向への移動がまっすぐ縦に同じスピードで引くときよりも遅いということにもなるのです。(図参照) ちなみに、横方向の動きに関しては定説通りある程度速いほうが効果的なようで、漁師さんのケンケン漁がそれを物語っています。どうも夏に近いほどスピニングタックルが向いているようです。どうしても今のスタイルを貫きたいとお考えの場合は、アウトバーブをやめるのではなくフックのサイズをダウンして使って下さい。 そうすることによりスレ掛かりの確率が下がり、何度か尾ビレでの攻撃のアタリがあった後に「ガツン」と口に刺さりヒットするという展開になります。 青物を釣るにはスピードが命、という考えを捨てて(固定概念を捨てるという意味で)柔軟に対処していくのがジギングでの成功の秘訣といえるでしょう。 下向きにホールド 次に最近の多くのアングラーが陥っている勘違いに、アクションをつけているときのロッドの角度があります。多くのアングラーがロッドを水平位置でホールドし、ラインを巻いて下がった分をしゃくり上げるというスタイルを取っています。 この方法だとフッキングに甘さが生じ、バラシ(特に大型)の激増を招く結果になっているのです。イラストを見て頂けると、ある程度理解してもらえると思うのですが、水平近い位置で魚がジグに食いついた場合、まずロッドがその衝撃を吸収し、続いてフッキング(アワセ)を行ったときにはアワセの力の初期段階をロッドの弾力が吸収してしまうのです。 対して、ロッドを下に向けた位置の場合には、魚が食って走った最初の衝撃は、ほとんどロッドに吸収されることなく手元に伝わり、この段階でロッドによる力の吸収が少ない分、水平の場合よりも初期段階で針先が入りやすくなるのです。 そして針先が魚の口に入り始めてからのフッキングになるので、若干ロッドが吸収したとしても、フッキング成功率が高くなります。 さらには、フッキングのストロークが長くなるので確実にフックを魚の口にかけられるというメリットもあるのです。 特に超大型の青物などの場合には水平位置で吸収されている間にジグを吐き出されたり、底物の場合には根に入られたりしてしまうのです。 スピード命ではないということと、ロッドの角度を目で見ていただけるビデオが発売されています。元祖スパイラルジャークや、本誌で紹介した新しいラインシステムを、イラストではなく動画でご賢いただけるのでわかりやすいと思います。(株式会社フィッシュマン発売「佐藤統洋スパイラルジャークのすべて」) ソルトルアーフィッシングは、まだまだ皆さん自身が開拓して行く世界です。チャレンジするスピリットをお持ちの皆さんが、どんどんこの世界に入られることをお待ちしております。キャストの前には後方確認!(JLA・尼崎市在住) ■ルアー船…金時丸(南部) TEL.0739・72・1218 |
