月刊つりのとも[98/06]


JBプロ 横山朋毅が教える、ソフトルアーAtoZ

第2回
ノーシンカーリグ


                    ●横山朋毅

春から初夏に効果的

 さて、ソフトルアーAtoZも第2回目をむかえます。
 前回はワームフィッシングの基本リグになるテキサスリグについて解説しましたが、シリーズ2回目となる今回からはタイムリーな釣り方を、ということでまずは春から初夏にかけて効果のあるノーシンカーワームについて書いてみたいと思います。

 まず、ノーシンカーワームとはその名の通りオモリとなるワームシンカーやスプリットショット等を一切つけない特殊なタイプの仕掛です。フックの重さのみによるゆっくりとした沈下速度でシャロー(浅場)の喰い渋ったバスに口を使わせるという「喰わせエサ」的要素の強いリグ(仕掛)といえます。
 使い方によっては非常にスローな展開になりがちなこのリグをどのように効果的に使用するかはもちろん使用者の「ウデ」に掛かってくるわけで今回はその辺のテクニック別操作法と場面による使い分けを説明しましょう。

テクニックその1
フリーフォーリング

 さて基本操作の一つ目が着水したワームをそのまま真下に沈めてやるフリーフォーリングです。
 ノーシンカーワームは大抵の場合、着水した瞬間からゆっくり沈み始めます。フックの重さやワーム素材の比重によってこの「ゆっくりさ加減」というのは異なってくるわけですが、沈下スピードうんぬんよりもむしろ「沈下姿勢」が喰いに大きく影響するようです。 ですからこのテクニックのポイントはいかにナチュラル(自然)にワームを水平姿勢で沈めてやるかということがまず第一。そしてノーシンカーの難点である飛距離の問題と扱いにくさをカバーするためにある程度重さのあるワームを使う、という2点に絞られます。

 まずワーム自体の水平姿勢を保つにはフォール(沈下)途中には出来る限りラインをフリーにしてやることと、もう一つフックサイズをワームに合わせてこまめに調整してやることで解決します。
 私がこの釣り方で最もよく使っているゲーリーヤマモト・カットテールの場合だとSUGOIフックの1番が最もバランスが良いと思っています。
 ワームは他にも中に塩の入っているソルティータイプの物が比重が重く扱い易いでしょう。

 テクニック的には「ラインを張らずに落とすだけ」なんですがラインがたるんでいる状態でバスが喰ってくるのでアタリはほとんど手元に感じません。
 このアタリをとるには、水面に浮いたラインをよく観察することです。
 バスのアタリだと沈下する速さ以上にラインがスゥーと入っていくので糸フケを取り大きくフッキングしましょう。
 あと、キャストするポイントは石一つ、草一本でもいいですから必ず何か目的物を狙って行うのがこの釣りを効率よく行うコツです。

テクニックその2
トウィッチング

 それでは二番目となるテクニック「トウィッチング」について解説しましょう。
 トウィッチングとは、ロッドを下に向け断続的にチョンチョンとワームを操作してやる方法です。前述のフォーリングがピンスポットを狙った「点」の釣りだとすると、これは広い範囲をカバーできる「面」の釣りといえるでしょう。
 トウィッチングといえばミノープラグでのテクニックとして有名ですが、ノーシンカーワームでの利点はミノープラグでは狙えないようなヘビーカバー(水草などが水面をビッシリ覆っている様子)でも使用OKなことで、フォーリングと組み合わせることでかなりプレッシャーの掛かったバスにも効果があります。

 ノーシンカーワームでのトウィッチングのポイントは、リップ抵抗のあるミノーでの「ジャッ、ジャッ」といった激しいジャークに対し、あくまで小さく「ツン、ツン」とラインを張ってはゆるめるのが基本で、トップウォーターのペンシルベイトを操っている感覚に近いと思います。
 ワームは左右に不規則にスライドし、普通の動きには反応しないバスも思わずリアクションバイト(反射喰い)してしまうことも多いのです。

 このため「対見えバス用」としても非常に効果のあるテクニックです。
 使用ワームはカットテールやスラッゴー等のストレートでやや硬めの物がよいでしょう。グラブ等のカーリーテールタイプの物は、スライドしないのでこの釣りには不向きです。

テクニックその3
グラビンバズ

 さて、ノーシンカーでのテクニックもいよいよ三つ目、カーリーテールグラブで水面をピロピロ引いてくるグラビンバズです。
 このテクニックは、小魚を追い廻してはいるがスピナーベイトやバズベイトといったアピール性の強いルアーには反応がにぶいといった状況で使用すると時として爆発的な効果を上げるテクニックで数あるワームフィッシングの中でも最も広い範囲を短時間で探れるハードルアー的な使い方が出来る方法です。

 しかし基本はあくまでゆっくりグラブの頭が水面に出るギリギリのスピードでロッドを立ててリーリングするのがよいでしょう。
 バスに追わせて喰わせる釣り方なので必ず狙うポイントより向こう側へキャストし、アタリ(目で確認出来る)があってもあせらずバスが持って行ってから大きくフッキングするのが確実です。

 また、晴天時や風波がある場合など、水面での反応が鈍い時にはリーリングスピードを落とし水中をスピナーベイト風に引いてくると効果があります。
 使用するワームは名前からもわかるように当然グラブタイプです。引くだけで尻尾がピロピロと動くワームを使うのがこの釣り方の特徴です。サイズはその湖のベイトフィッシュ(小魚)に合わせて4、5、6インチ(10cm、12・5cm、15cm)と使い分けて下さい。

 追ってきたバスがある程度の所でUターンしてしまうような時には、ルアーを止めてフォーリング(落とす)させると意外とあっさり喰ってくることが多いです。

状況別テクニック使い分け

ケース1:梅雨時の野池

 まずこれからの季節最も大切なキーワードが風と水通しです。まず池の中で最も風当たりの良い岬から攻めてみます。
 もし雨天の場合なら岬周辺をグラビンバズで広く攻めてみましょう。活性自体高くない(追いが悪い)と判断した場合ならストレートタイプのトウィッチングでややスローな釣りを心掛けて下さい。
 またウィード(藻)エリアや流れ込み周辺も水通しの点でグッドエリアといえるでしょう。

ケース2:晴天無風のダム湖

 同時期のダム湖でノーシンカーワームを使うのなら上流部の湖流の当たりやすいエリアを中心に攻めれば良いでしょう。
 特にオーバーハングした木の下は他のルアーでは攻めづらく晴天時には絶好のスポットになります。

 ストレートタイプのフォーリングやトウィッチングが主な攻略法になるのですが、特殊な方法としてバスが小魚を意識している時の裏ワザ「スキッピン返し」を試してみて下さい。
 これはある雑誌で見て、やってみると本当に良く釣れたテクニックなので紹介しましょう。ワームをライナーで水面をバウンドさせるように木の下に入れます。ちょうど平たい小石を水面と平行に投げて何回石が水の上を跳ねるかを競って遊びませんでしたか?あれと同じ要領でワームをキャストするのです。そして最後の着水と同時にハイスピードのトウィッチでルアーを引き出してくるのです。こうしてバスに追われた小魚が逃げ場を失い、Uターンして沖に向かう動きを演出させる訳です。

 いずれにしてもダム湖では正確なキャストが要求されるのでキャスティングをしっかり練習してバスと出会う確率を少しでも上げてみて下さい。
 さて今回はノーシンカーワームの使用法だったわけですが、強風に弱い、という難点を除けばシャローのバスにこれほど強いリグは他にないと思います。
 ビッグバス率も高いこのリグを是非皆さんも使いこなして下さい。

[フォール用]ティーズワーム6インチ(テールカット)+ワーム38#2/0
[フォール、トウィッチ3mまで]ゲーリーカットテール4インチ+SUGOIフック#1
[フォール、トウィッチ1m以浅]スラッゴー3インチ+SUGOIフック#1
[トウィッチ用]トップガン4インチ+ワーム34#2/0
[グラビンバズ用]ゲーリー4インチグラブ+テキサスオフセット#1・5